睡眠と健康について

改めまして、こんにちは!  

菖蒲ヶ丘薬局の山住良子です

今は、日本中、いえ世界中が、サッカー、ワールドカップで一色に染まっていますね。

ほとんどの人が、睡眠不足のようですね。えらいことですよ!

最新の睡眠科学

先日の十一月二十三日、3年ぶりに大阪で研修会があり、参加してきたとこなんです。

京大の名誉教授 森谷敏夫先生の講演「睡眠と健康」と題して、最新の睡眠科学について、聴いてきました。

脳が電気活動に使うエネルギーは、体の全エネルギーの4分の1を使うのですが、質量は体重の2%しかないのです。

脳細胞の活動に栄養が必要ですが、たくさんの老廃物が出ます。

人体の老廃物排除のために、リンパ組織は存在していますが、不思議なことに…

リンパ組織は脳にはない

脳から出されるたくさんの老廃物はどこから排泄されているのでしょうか?

アルツハイマー病(認知症)を引き起こす老廃物アミロイドβは、常に脳で作られているタンパク質です。

患者さんの脳では、アミロイドβが脳細胞間に蓄積しているそうです。

睡眠は脳を回復し浄化する

脳が眠ると脳細胞が縮み脳細胞間の隙間が広がり、脳脊髄液が流れやすくなり、老廃物を排泄させやすいのです。

みんな毎晩眠りますね。でも脳は休んではいません。

体は動かなくても私達の脳は静かに働いています。浄化作業をして、この想像を絶する複雑なマシンを維持しています。

推奨睡眠時間

新生児  14~17時間
乳幼児 12~15時間
幼児  11~14時間
学童前期  10~13時間
学童  9~11時間
10代  8~10時間
青年・成人 7~9時間
高齢者  7~8時間

どれほど、いい睡眠が、大切なものなのかをとくと教えていただけました。

さらに、色々なデータを見せていただいたのですが、要点をまとめてみました。

  • 睡眠時間が短ければ短いほど寿命も短い
  • 睡眠不足により空腹感、食欲、食事量が増大➡体重の増加
  • 徹夜は脳に新しい記憶を定着させる能力が40%も低下
  • 加齢による記憶力の低下や衰えは睡眠の質の低下が関与する
  • 一晩の4時間睡眠で免疫機能が70%低下する
  • 睡眠不足によって蝕まれる生命の構造(遺伝子)

6時間睡眠で711個の遺伝子活動が混乱➡腫瘍発生の促進や心臓循環器疾患に関与

色々、恐ろしいことを並べましたが、良いこともありました。

運動で、脳由来神経栄養因子は増加する

  • 良い運動
  • 質の良い睡眠
  • バランスの良い食事

 

皆様、良い眠りを!

おやすみなさい。